PBP参加レポ_06~自転車を降りる~

【PC6,618km;BREST(1912)】
やっと着いた...よくやった...
そんな気持ちでいっぱいでした.

閑散としたPCで,仲間とオレンジジュース片手に乾杯.
そんななか,一人納得いかない顔をしているtakuya氏.

全力出せた?
倒れるまで走った?
胸を張って言い切れる?

・・・自問自答してみた.

takuya氏はリスタート決定.ぼくも,少しでもくらいついて納得するまで走ろう.
サンドイッチを2つ購入.補給食やら電池を皆さんから分けて頂き(感謝!)
クローズ時間を過ぎた20時過ぎに,再スタート!

日が落ちて行く.
ふと振り返ると,夕闇に染まるブレストの街並み.
ビール飲んで,暖かいベッドで寝たほうが良かった?
弱った心によぎる甘い誘惑.

前後にほとんど走ってる人はおらず,
数組だけ抜いたり追い越されたりして,頑張ってる仲間を確認できた.

そしてあたりは真っ暗に.
わかっちゃいたけど,睡魔が心を侵食していく.
意識がなんども飛びながら,走行続けてたら,
下ってる時にトラックの幻影が見えてびっくりした.

ごめん.
先に行ってもらう.

真っ暗の道端で寝てて,車に轢かれたら洒落にならんので,
明かりのある場所を探します.

ロータリーの電灯に寄りかかり仮眠.
何人かにダイジョブかと声かけられて,1km先に町があると教えてくれた.みんな優しいな.

ぼぅーとする頭で走る.
そして見慣れた光景になった,教会が丘の上に見え,小さな町にたどり着いた.
時間は23時.1軒だけ開いてるBARがあり,
閉店作業中にもかかわらず,あたたかく迎えてくれた.
サンドイッチとエスプレッソと水をもらい一息つく.


ブレストから40kmくらい.名前もわからない小さな町で,
自転車を降りました.

仮設テントがあり,プラスチックの椅子を4つ並べて,寝た.
持ってるものをすべて着込んでも寒い.
全身の震えで何度か目を開けるが,体は動かない.
意識が再び遠のいていった.

朝,撤収作業の人たちに起こされました.